事業のグランドデザインを描く

2015年08月31日

販売価格の決め方にはいくつか方法があります。
例えば、類似の商品・サービスの販売価格を参考にし、自社の商品・サービスの特徴を踏まえて値決めするというやり方が、まずは一般的で無難な方法です。
しかし、それは自社の商品・サービスがその他の商品・サービスとあまり変わらないものだと自ら宣言していることにもなるのでは?
 
そこで、私は次のような方法をお勧めしています。
商品の想定コスト(仕入原価あるいは製造原価+販売費、一般管理費)に希望の利益を載せて販売価格を決めるという方法です。
このような積み上げ方式は古い考え方だとよく言われています。もちろん独りよがりな値決めは論外です。
しかし、お客様に納得していただける価格なら良いわけですから、あなたが提供する商品・サービスに対してお客様が感じる価値に見合った販売価格であれば、多少高くてもそれが適正価格です。なにも他社の商品・サービスに倣う必要はないのです。
 
「事業のグランドデザインを描く」とはどんなことをするのかイメージが出来たでしょうか。要は「誰に」「何を」「どのように」「いくらで」提供するのかを考えるということなのです。
 

アイデア出し

グランドデザイン、つまり「誰に」「何を」「どのように」「いくらで」については、なるべくたくさんアイデアを出しましょう。その中から一番実現性が高いものを選ぶことをお勧めします。
もちろん起業に対するあなたなりの意義や思い入れも考慮したうえでのことです。
思いついたアイデアは、その時点ですぐにノートなどにメモしてください。
できればなるべく詳細にメモしましょう。単語レベルのメモでは、後から読み直したときにその内容を思い出せないことがあるからです。起業アイデア専用のノートを一冊用意し常に携帯し、思いついたらすかさずメモをとることをお勧めします。
 
さて今回は「事業のグランドデザイン」についてお話ししました。
次回は「事業の意義、目的」「将来ビジョン」についてお話しします。

エバーグッド・コンサルティング 代表 中小企業診断士/認定経営革新等支援機関  首藤愼一 執筆者紹介

エバーグッド・コンサルティング 代表 中小企業診断士/認定経営革新等支援機関  首藤愼一

経営改善計画策定支援、経営革新計画策定支援、各種補助金(ものづくり、創業etc)の申請支援など、製造業から小売業まで業種を問わず「中小企業の元気に貢献する」を理念に活動しています。

首藤愼一先生のコラム一覧へ≫