7-3 経営分析

文書名 _1-7-3決算書を分析することを「経営分析」または「財務分析」といいます。この分析で会社を評価する視点で主なものには、収益性・安定性・成長性の3 つがあります。
収益性では、会社の存続の力となる収益をどのようにあげているか、または経営の循環期順による資本を効率的に利用しているかみることがポイントとなります。
安定性では、会社は半永久的に存続しなければなりませんので、会社の支払能力や流動性をみることがポイントとなります。
成長性では、会社が将来も継続して成長できるかどうか年次ごとに比較することがポイントとなります。

 

収益性

①売上高利益率
会社の収益の指標として、代表的なものに「売上高利益率」があります。売
上高利益率は、利益をどのくらい稼いでいるかという指標です。この指標は
利益の違いにより次の4 つのものがあります。
1.売上総利益率(売上高粗利益率)
この利益率は商品の競争力等を検討する指標となり、次の算式により計算します。

売上総利益率 = 売上総利益(粗利益)/売上高

2.売上高営業利益率
この利益率は販売・管理活動の効率等を検討する指標となり、次の算式により計算します。

売上高営業利益率 = 営業利益/売上高

3.売上高経常利益率
この利益率は会社の経営活動の効率等を検討する指標となり、一番よく用いられる収益性を判断する指標のひとつです。この利益率は、次の算式により計算します。

売上高経常利益率 = 経常利益/売上高

4.売上高当期利益率
この利益率は会社の総合力を検討する指標となり、次の算式により計算します。

売上高当期利益率 = 当期利益/売上高

②資産回転率
この資産回転率は、会社の資産を用いてどのくらい売上をあげているかという「営業効率」の指標とされています。この回転率は、対象となる資産により主なものに次の4 つがあります。
なお、次のそれぞれの算式の分子と分母を逆にしたものがそれぞれの資産の回転期間となります。
1.棚卸資産回転率
この回転率は棚卸資産の何倍の売上高があるかをみる指標となり、次の算式により計算します。

棚卸資産回転率 = 売上高/棚卸資産

2.営業資産回転率
この回転率は営業資産の何倍の売上高があるかをみる指標となり、次の算式により計算します。営業資産とは、受取手形・売掛金・棚卸資産をいいます。

営業資産回転率 = 売上高/営業資産

3.売上債権回転率
この回転率は売上債権の何倍の売上高があるかをみる指標となり、次の算式により計算します。売上債権とは、受取手形と売掛金の合計額です。

売上債権回転率 = 売上高/売上債権

4.総資本回転率
この回転率は総資本の何倍の売上高があるかをみる指標となり、次の算式により計算します。総資本とは、資産の部合計(負債と純資産の合計額)をいいます。

総資本回転率 = 売上高/総資本

③資産利益率
収益性を総合的に判断する指標に資産利益率があります。この指標は、上記①利益率と上記②の回転率を乗じたものであるといえます。
つまり、収益性が高いのは、利益率が高く、かつ、回転数が良いものであるということができます。
この資産利益率の中で代表的なものに総資本経常利益率があり、その算式は次のとおりです。

総資本経常利益率 = 経常利益/売上高 × 売上高/総資本

この式を置き換えると次のようになります。

総資本経常利益率 = 経常利益/総資本

このように①と②を組み合わせたいろいろな資産利益率があります。