現場の生産効率を上げるための8つの方策

2015年05月11日

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社長の仕事シリーズ(15)利益とコストの話③

 

今回は前回に引き続き「製品原価」を低減させる方策についてお話しします。
まず、製品原価を決める数式を再確認します。
 
 
                    製造の総費用
製品1つあたりの製造原価 (製品原価)= ―――――――
                    製造の総数量

 
繰り返しになりますが、製品原価を下げるには、分子を小さくし分母を大きくすれば良いのでしたね。前回は分子の「製造の総費用」を小さくする方策をお話ししましたので、今回は分母の「製造の総数量」を大きくする方策についてです。
 

製造の総数量を増やす (分母を大きくする)

製造費用を低減させ、あるいは増加させずに分母である「製造の総数量」を大きくすれば、製品原価は小さくなります。言い換えると「現場の生産効率を上げる」ことで製品原価が低減できるというわけです。
 
では、いくつか方策を上げていきましょう。
ただし、それぞれの方策は個別のテーマとして単独で扱えるほど奥が深いものですので、ここでは簡単に紹介するにとどめますことをご了承ください。
 
1.「5S」による効率化
5Sとは「整理」「整頓」「清掃」「清潔」「躾(しつけ)」のアルファベットの頭文字をとったもので、製造現場のムリ・ムダ・ムラを排除し、効率化を図る手段として定評のあるものです。
トヨタやキャノン等、名だたるメーカーでは5Sは製造現場における大前提、当たり前のこととなっています。中小企業でも取り組む会社が多いようですが、5Sの本質を理解し効果を上げているところは少ないのが実態のようです。単に現場を片づけて掃除することぐらいに考えていては、ほとんど効果が出せないのが5Sです。
  ※「5S」について書かれたコラムはこちら
 
2.目で見る管理
管理板などを活用した生産計画とその進捗の見える化、原材料や工具・治具などの置き場所の明示、目標の見える化、アンドン(稼働状況や異常の発生がひと目でわかる表示灯)による不良品製造の防止などで生産性のアップを図ります。
 
3.動作分析
作業者の動作を観察、記録、分析してムリ・ムダ・ムラを削減します。
削減や改善の対象となる作業には以下のようなものがあります。
・必要のない作業
・手待ち作業
・時間がやたらと長い作業
・人によって時間に大きな差のある作業
  ※「ムダの削減」について書かれたコラムはこちら
 
4.工程分析とボトルネック工程の改善
ライン生産方式の場合、一つでも作業の遅れる工程があるとライン全体の作業が遅れることになります。
この工程をボトルネック工程と言いますが、工程分析を行ってボトルネック工程を特定し改善することで、タクトタイム(1つの製品が完成してくる間隔)が短くなり、生産効率が上がります。

エバーグッド・コンサルティング 代表 中小企業診断士/認定経営革新等支援機関  首藤愼一 執筆者紹介

エバーグッド・コンサルティング 代表 中小企業診断士/認定経営革新等支援機関  首藤愼一

経営改善計画策定支援、経営革新計画策定支援、各種補助金(ものづくり、創業etc)の申請支援など、製造業から小売業まで業種を問わず「中小企業の元気に貢献する」を理念に活動しています。

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