日本中の中小零細企業、個人事業主、起業を志す人のビジネスポータル

雇用保険業務にまつわるマイナンバー制度

2016年12月05日

マイナンバー制度は、平成27年10月からマイナンバー(個人番号)の通知を開始し、平成28年1月から社会保障、税、災害対策の行政手続きで順次利用が開始されていますが、今回は、その中でも雇用保険業務についてのご説明をしたいと思います。
 
マイナンバー制度の導入に伴い、平成28年1月1日以降、雇用保険の資格取得届をはじめとして、事業主がハローワークに提出していただく各種届出等に従業員の「個人番号(マイナンバー)」を記入する欄が追加されました。
 
このため、事業主は、ハローワークが行う雇用保険事務の「個人番号関係事務実施者」となり、従業員から「個人番号」を取得する必要があります。
「個人番号関係事務実施者」の対応は下記のとおりです。
 

個人番号を従業員から取得する際の本人確認措置の実施

①マイナンバーを取得する際は、利用目的を特定して明示する必要があります。
 (例)「源泉徴収票作成事務」「健康保険・厚生年金保険届出事務」
源泉徴収や年金・医療保険・雇用保険など、複数の目的で利用する場合は、まとめて目的を示しても構いません。
 
②マイナンバーを取得する際は、他人の成りすまし等を防止するため、厳格な本人確認を行います。
本人確認では、正しい番号であることの確認(番号確認)と手続きを行っている者が番号の正しい持ち主であることの確認(身分確認)を行います。
原則として、
 ・マイナンバーカード
 ・通知カード or 番号付き住民票 等 + 運転免許証 or パスポート 等

    ※雇用関係にあるなど、人違いでないことが明らかと個人番号利用事務実施者が認めるときは、身元(実在)確認書類は要しない。

③マイナンバーの提供を拒まれた場合は、「社会保障や税の決められた書類にマイナンバーを記載することは法令で定められた義務であること」を伝え、提供を求めてください。
それでも提供を受けられないときは、書類の提出先の指示に従ってください(雇用保険手続きについては、個人番号の記載がない場合でも受理されます)。
 

特定個人情報の漏えい、滅失又は毀損の防止等の安全管理措置の実施

事業者は、特定個人情報(マイナンバーを含んだ個人情報)の漏えいや滅失、毀損などを防止するために、適切な安全管理措置を講じる必要があります。
まずは、マイナンバーを取り扱う事務の範囲を明確化することが重要で、マイナンバーを取り扱うパソコンを特定し、IDとパスワードを設定し、取り扱う事務担当者を限定することが望ましいでしょう。
 

特定個人情報を委託先に提供するときには委託先の適切な監督 等

マイナンバーを取り扱う業務の全部または一部を委託することは可能です。委託を行った者は、個人情報の安全管理のために委託先の必要かつ適切な監督を行わなければなりません。委託を受けた者には、委託を行った者と同様にマイナンバーを適切に管理する義務が生じます。
 
次ページではマイナンバーの記載が必要な各種手続きを説明します。

横地冬美事務所 特定社会保険労務士・行政書士 横地冬美 執筆者紹介

横地冬美事務所 特定社会保険労務士・行政書士 横地冬美

2003年社会保険労務士、2004年行政書士登録。人事労務のエキスパートとして「正確・迅速・分かりやすく」をモットーに日々業務を行っています。
横地冬美事務所 http://yokochi-office.net

横地冬美先生のコラム一覧へ≫