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3-5 売上帳と得意先元帳

通常、商品を掛売上した場合には、納品書を得意先に渡します。そして、その納品書に基づいて「振替伝票」を作成し、「売上帳」「得意先元帳」に転記することになります。これらの帳簿により販売活動により発生した売上及び売掛金を管理することになります。

 

売上帳

物販業を営む会社では、多品種の商品を取り扱い、その販売回数も頻繁になります。このような場合、主要簿の総勘定元帳だけでは、売上の合計額はわかりますが、品名・数量・単価の明細を把握することは不可能です。このため、に売上だけを管理する「売上帳」という補助簿を作成することになります。

(1)事務の流れ

①単独取引または取引回数が少ない場合
商品を納品して売上計上する仕訳を起こし、取引を記録します。この仕訳は、通常「振替伝票」に記録することになります。そして、その振替伝票に基づいて「総勘定元帳」「売上帳」や次の「得意先元帳」に転記することになります。
②取引回数が多い場合
商品等の売上回数が多い場合には、その取引ごとに「振替伝票」を起こすと大変手間がかかってしまいます。そのため、取引回数が多い場合には、補助簿である「売上帳」「得意先元帳」に納品書から転記し、1 ヶ月ごとにそれぞれの元帳を締め切り、その合計額により「振替伝票」を起こし、「総勘定元帳」に転記することになります。

(2)日計表及び週計表

売上回数が多い会社では、1 日ごとに売上を集計する「日計表」や1 週間ごとに集計する「週計表」を作成し、売上管理し、販売活動に役立てています。

(3)売上帳の記入方法

売上帳には売上日・相手先・売上商品・数量・売上金額などを記入します。
1 ヶ月ごとに売上帳を締め切り、「総売上」「返品・値引」「純売上」を計算し、それぞれの金額を記入します。
総売上とは、その1 ヶ月の売上帳の貸方合計額です。純売上とは、総売上から売上の返品・値引を控除した純粋な売上金額です。

 

得意先元帳

商品の掛売先が多数ある会社は、総勘定元帳の売掛金勘定では得意先ごとの残高を把握するのは大変手間のかかる作業となります。売掛金管理のうえからも得意先ごとに売掛金を記入する補助簿である「得意先元帳」を作成することをおすすめします。

(1)得意先元帳の記入方法

得意先元帳に記入する内容は、売上帳とほぼ同じですが、得意先ごとに頁を設けることになります。そして、前月残高がある場合には、前月繰越がありますし、月末に残高がある場合には、翌月繰越をすることになります。
また、金額の記入として貸方に売掛金の発生金額(売上金額)を記入して、借方に売上の返品・値引金額及び売掛金の回収金額を記入することになります。
ここで、商品を1 万円で掛売上した場合の仕訳は、次のようになります。

 

(借方)売掛金   10,000円        (貸方)売上   10,000円

 

このように、売上の発生は貸方(右側)、売掛金の発生は借方(左側)になります。
得意先元帳に記入する内容は、次の通りです。
商品等を掛け売り上げた日付
掛売上した商品等の金額(売上は「貸方」に、返品・回収等は「借方」に記入します)
掛売上金額の残高

(2)得意先元帳の活用方法

得意先元帳は、得意先ごとの売掛金残高を確認することができますし、回収
した売上金額欄に「済」マークを記載する「消込作業」を行うことにより、入
金されず売掛金として残っている内容が把握できます。